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プラスターボードとは? プラスターボードの種類やメリット・デメリットを解説
2023年11月28日
コストパフォーマンスが高い建築資材として人気のプラスターボードですが、どんな特徴があり、どのような用途で使用されているのでしょうか?
この記事では、プラスターボードの種類や各種類の特徴について詳しく解説。
内装資材としてプラスターボードを使用するメリットとデメリットを紹介します。
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プラスターボードとは?
プラスターボードは石膏を芯材として両面をボード原紙で包んだ板状の建築資材です。
芯材が石膏でできているため、石膏ボードとも呼ばれます。
耐火性、防火性、断熱性、遮音性に優れており、内装工事で天井や壁の下地材として広く使用されています。
プラスターボードの種類
プラスターボードにはいくつか種類があり、用途によって使い分けられています。
以下では代表的なプラスターボードの種類と特徴について解説します。
種類 | 特徴 | 用途 |
石膏ボード(GB-R) | ・最も一般的なプラスターボード。普通ボードとも呼ばれている・Rは”regular”の頭文字 | 壁や天井の下地 |
普通硬質石膏ボード(GB-R-H) | ・普通ボード(GB-R)をより硬くしたハードタイプ。・Hは”hard”の頭文字・耐衝撃性は普通ボードの約1.2倍、曲げ破壊荷重は約1.3倍 | 間仕切り、通路、廊下、腰壁など強度が求められる壁や天井の下地 |
シージング石膏ボード(GB-S) | ・プラスターボードの表面や芯部分に防水加工を施し、耐水性を強化したタイプ・Sは被覆と言う意味の”sheathing”の頭文字・湿度や温度の変化に強い・防水ボード、耐水ボードとも呼ばれる | 洗面所、脱衣所、キッチンなど湿気の多い壁や天井の下地 |
強化石膏ボード(GB-F) | ・石膏の芯材にガラス繊維を混ぜ込んだタイプ・Fは”fire”の頭文字・普通ボードよりも耐火性や耐衝撃性に優れている | 耐火性が必要とされる壁や天井の下地、防火区画の耐火壁 |
構造用石膏ボード(GB-St-A・B) | ・強化石膏ボードの耐震性を強化したもの・Stは構造という意味の”structure”の略・強度を石膏ボードの3倍にしたものがA種、2倍にしたものがB種 | 耐力壁の構成材 |
化粧石膏ボード(GB-D) | ・仕上げ加工をされたプラスターボード・Dは飾りという意味の”decorated”の頭文字・塗装やクロス貼りが不要で、仕上げ作業を省力できる | 商業施設やオフィスの壁や天井 |
石膏ラスボード(GB-L) | ・塗り壁の下地に使うプラスターボード・Lは塗り壁の下地に使う板”lath”の頭文字・施工性を高めるために長方形のくぼみが付いている | プラスター塗装の下地塗り壁、砂壁、京壁などの和室の下地 |
吸音用穴空き石膏ボード(GB-P) | ・多数の穴が開いており吸音性に優れている・Pは「穴の開いた」という意味の”perforated”の頭文字 | 天井の仕上げ |
プラスターボードを使用するメリット
建築資材としてのプラスターボードには、どのようなメリットがあるのでしょうか?
ここからは、プラスターボードのメリットについて、詳しく解説します。
価格が安い
プラスターボードが内装資材として広く使用されている最大の理由は低価格であることでしょう。
厚さ12.5mmの3×6版(910×1,820mm)の普通ボードなら、1枚当たり500円前後です。
種類が豊富で用途に合わせて選べる
プラスターボードの種類で紹介したように、一般的な壁や天井の下地材として使われる普通ボード以外にも、耐久性を高めたタイプ、防水性に優れたタイプ、吸音性に優れたタイプなど、さまざまな種類のプラスターボードが販売されています。
使用する場所によって、豊富な種類の中から用途にあった特性のものを選択できます。
施工性が高い
プラスターボードは耐久性に優れた建築資材ながら、施工しやすいのも魅力です。
ノコギリはもちろん市販のカッターでも簡単に切断でき、施工したいスペースに合わせてカットしやすいです。
耐火性が高い
プラスターボードの芯材となっている石膏は、結晶水と呼ばれる水分を含んでおり、火災時に高温にさらされた時は水蒸気となって放出されます。
水蒸気が放出されている間は一定温度以上に上昇しないため、火災が燃え広がるのを防ぎます。
プラスターボードを使用するデメリット
使用するメリットの多いプラスターボードですが、デメリットもいくつかあります。
ここからは、プラスターボードの弱点を紹介します。
衝撃に弱い
プラスターボードは平面としての衝撃に強い建築資材ですが、一点に集中した衝撃には弱い傾向にあります。
角材などが強く当たると、当たった部分の石膏がひび割れたり崩れたりする可能性があります。
水に弱い
プラスターボードは石膏とボード原紙で作られているため、湿気に弱い素材です。
普通ボードの場合は、屋外での使用はもちろん、湿度の高いキッチンやお風呂場などでの使用にも向いていません。
湿度の高い場所に施工する場合は、防水加工されたシージング石膏ボードを選択しましょう。
まとめ
内装工事の壁や天井の下地材として使われることの多いプラスターボードは、安価で施工しやすく機能性にも優れたコストパフォーマンスの高い建築資材です。
しかし、プラスターボードには水や湿気に弱い、衝撃に弱いなどの弱点もあります。
弱点を克服するために耐久性や防水性を強化したプラスターボードもあるので、種類や特徴をしっかり把握した上で、施工場所に適したプラスターボードを選びましょう。